社交不安障害
(対人恐怖)

社会(社交)不安障害

パニック障害では、一般に知られている過呼吸の他にも多彩な症状が起こります。DSM-5診断基準では、突然激しい恐怖,または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し,その時間内に,以下の症状のうち4つ(またはそれ以上)が起こるパニック発作がみられること、1回目の発作から1か月の間に、再び発作が起こるのではないかという「予期不安」や、発作が起きそうな状況の回避がみられる場合に「パニック障害」と診断されます。

以前は“あがり症”や“恥ずかしがり屋”といった性格の問題と捉えられていましたが、近年では疾患であることが認められました。症状としては、他人に悪い評価を受けることや、人目にさらされる行動への不安により強い苦痛を感じます。それに伴って身体症状が現れ、次第に人目を避けるようになり、日常生活や仕事に支障をきたしてしまいます。

社会不安障害の患者さんは、次のような状況を避ける傾向があります。

  • 会議などで発表したり、意見を言ったりすること。
  • 人前で電話をかけること。
  • 権威ある人(学校の先生や職場の上司)や良く知らない人と話をする、会食をすること。
  • 多くの人の前で話したり、歌ったりするなど注目を集めること。

社交不安障害の患者さんが、このような状況に「強い不安」を感じるとき、次のような身体症状(自律神経症状)が現れます。

  • 手足が震える
  • 息が苦しくなる
  • 動悸がする
  • 大量の汗をかく
  • 顔が赤くなる
  • 声が出なくなる
  • 頻繁にトイレにいきたくなる

多くの患者様は、緊張する場面で動悸や力みなど自分の緊張反応だけを意識し、意識するあまりにさらに緊張が強まる傾向があります。さらにこのような場面を避けることにより、ますます緊張しやすくなるという悪循環を招いてしまいます。

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